スーパーにしがき:丹後地方のあの看板

丹後地方へ行ったことのある人ならかなりの勢いで「あれな!」と言っていただけると思うのですが、そうでない方にはご理解いただけないだろうなあ、この気持ち。

地元では超有名店であろう「スーパーにしがき」のご紹介です。

店前駐車で10分間のお買物

京都北部を車で走っていると必ず見かける看板があります。それもかなりの頻度で・・・。

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丹後・但馬地方に展開する小売チェーンの「スーパーにしがき」の案内看板です。

店の近くや駐車場の入り口辺りの道路沿いに設置されていて、車に乗っている人の目を引きます。

どの看板も新しくてきれいなのですが、「店前駐車」という表現にほんのりと昭和の香りを感じます。もしかすると、当たり前のようにマイカーが普及した頃からのキャッチフレーズなのかもしれませんね。よく考えると「10分」という時間設定も、大型スーパー全盛の今では少し違和感を感じたり。

けど「ちょっとした普段の買い物に気軽に立ち寄れるお店」という存在感ががうまく表現されているなあといつもしみじみ感じます。

地元密着型スーパー「にしがき」

「にしがき」は京都府の北部にあるスーパーマーケットです。主に食料品を扱っています。丹後地方を中心に、30店舗ほどお店があるようです。結構多いですよね。

ちなみに丹後地方とはだいたいこのあたりです↓

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東は舞鶴、西は兵庫県豊岡市まで、決して広くはない商域ですが、周辺にイオンなどの大型ショッピングモールもなく、またコンビニエンスストアも少ない地域のためとても目立つ存在です。

宮津市、京丹後市辺りをうろうろしているとほんとにしょっちゅう看板を見かけます。きっと地元の方は、お買い物に行くのなら「にしがき」という感じなのかなあと想像します。

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一軒一軒のお店の規模は様々で、幹線道路沿いの店舗には広い駐車場があり、その奥に広い間口の店が建っているよく郊外で見かけるタイプのスーパーですが、丹後の海沿いの小さな町ごとにある店舗はこじんまりとしていて、黄色とオレンジの目立つ看板がなければ通り過ぎてしまいそうな昔ながらのスーパー、というか雑貨店という雰囲気です。

ただそんな片田舎にある小さなお店にふらりと入ってみると、店の周囲はあまり人通りが多くないにもかかわらず、たいていいつもお客さんがいます。レジの近くには電子レンジやお湯の入ったポットがあって、地元の人にはコンビニ的な使われ方をしているのかもしれませんね。

激安スーパーでも高級スーパーでもないよ

「にしがき」はいい意味で普通のスーパーなんですね。

「にしがき」の目指すものは、お客様の欲しい商品が、いつも揃えられた店づくりです。過ぎた高級品でもなく、もちろん安売り品でもなく、毎日の暮らしに求められる品物が、買い値ごろで揃っているのが「にしがき」のスーパーなのです。にしがきホームページより

とは言え、土地柄なのか魚が安い!

大阪のスーパーの半額ぐらいかなあ・・・。体にいいとわかってはいても、魚料理って意外と高くつくので敬遠してしまいがちですが、あの値段ならもっと頻繁に魚が食べられるなあ。

それから、あまり都会では見かけないお魚が売られていたりします。地元では「ぐら」と呼ばれるノロゲンゲという深海魚の一種や、最近は高級食材として知られるノドグロの10センチほどの小さいものが、10匹ほど入ったパックで売られていたりします。漁獲量が少なく、流通にのらないような魚が売られているんでしょうね。

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あとパックで売られているひき肉が500グラムぐらいの大容量だったのですが、これも土地柄なんでしょうか。大阪のスーパーではせいぜい200グラムぐらいな気が・・・。

他にも、店によるとは思いますがお総菜が豊富にあったり、コンドロイチン系のサプリメントの空き瓶を持っていくと景品プレゼント、とか、地元の高齢の方の楽しみの場所でもあるんだろうなあと思ったりします。

お得すぎる「お楽しみポイントサービス」

また、看板にも書いてあるとおりポイントサービスがあります。もしかするとこれが「にしがき」の最大の売りなのかもしれません。

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レジ袋にも…。

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ポイントサービス自体は珍しくはありませんが、にしがきのポイントサービスはとても使い勝手が良さそうなんです。丹後へ行くたびにお店に寄るので、わたしもポイントカードを作ろうかな・・・。

1 ポイントが1円ごとにもらえて無駄がない

スーパーのポイントってだいたい数百円ごとに1ポイント、とかですよね。わたしがいつも利用しているお店も300円で1ポイントです。つまり、300円以下の買い物をしてもポイントはつきません。

ですが、にしがきの場合、56円のものを買っても56ポイントがもらえます。無駄がないですね。

2 52,500ポイントで500円分の商品券がもらえてお得すぎる

52,500ポイントといえば実質52,500円。そこへ500円の商品券がもらえるということはほぼ1%の還元率です。

わたしがいつも利用しているお店は500ポイントで500円の商品券がもらえます。300円で1ポイントだから、500ポイントというと150,000円。ということは0.333・・・%。あれ、わたしの計算がおかしいのか・・・???

もちろん、ポイントが5倍になる日なんかもあるようですから、その日にまとめ買いをするともっとお得になりますね。

3 商品券はただの商品券ではなく「お楽しみ商品券」なのである

52,500ポイントと引き換えにもらえる商品券はそのまま集めていると、枚数に応じて様々なレジャー施設の利用券と交換できたり旅行券と交換できたりするようです。その際も等価交換ではなくお得に利用ができるようですよ。

例えば、ゴルフ練習場では3枚(1,500円相当)の商品券で2,000円分の利用ができたり、観光バスツアーでは1枚(500円相当)が600円分として利用できたりするようです。

なんだか楽しそうですねえ。個人的にはポイントを貯めたり管理するのが苦手なのですが、こういうのだったらいいなあ・・・。

「にしがき」よ永遠に・・・

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そんなこんなで魅力的なスーパーである「にしがき」ですが、もしイオンなんかが丹後地方に参入して来たらどうなるんだろうと、丹後へ行くたびに思います。兵庫県北部から福井県辺りの日本海沿岸はイオンモールの空白地帯です。

以前は「たぬきの出るところに出店する」なんて言っていたイオンですが、最近は何となく都会志向な気もしますし、あの辺りにはうまみを感じないのかもしれませんが、ひとたび大きなスーパーができたらどうなるのかなあ、といらぬ心配をしてしまいます。地元にお住いの方々には便利になることがもちろん良いことですが。

「にしがき」のホームページを見ていると、スーパー以外にも介護やリゾート事業なども手がけていて、店舗では不動産関係の広告も見かけましたので、多角的に経営をされているようです。今の代表者の方は事業者向けのWEBサポートやコンサルタントのようなこともされているようですね。

大型の商業施設も便利で楽しくてもちろんいいですが、多種多様な小規模なお店があちこちにあって、人があちらへこちらへと行き来する、いつまでもそんな場所であってほしいなあと無責任な旅行者は思ってしまいます。

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ABOUTこの記事をかいた人

大阪北部に生まれ育ったのんびり屋です。
わたしが実際に、

*訪れてみた場所・お店
*食べたり、使ってみたもの
*ぼんやりと思った気持ち

などなどを好き勝手につづっています。

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2018年度阪急電鉄阪急電鉄『ブログdeバーチャル駅長』コーナーで阪急沿線のことについて紹介するブログを書かせていただきます。

2017年2月20日、有名ブロガーさんが発行する合同メルマガ『EdgeRank』へ寄稿させていただきました!
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