奈良のおいしいおみやげものとして先ず思いつく「柿の葉寿司」。
たなかやヤマトなど、あちこちに店舗のある有名な柿の葉寿司屋さんもありますが、実はこじんまりと家族的な経営をされている柿の葉寿司屋さんがたくさんあるのをご存知ですか?
今回はそんな小さな柿の葉寿司屋さんの中でも「あそこは一番おいしいよ!」と知人に勧められたお店「ひょうたろう」についてご紹介します。
奈良名物「柿の葉寿司」ってどんな食べもの?
柿の葉寿司は関西のデパートや近鉄沿線の売店などで当たり前のように売られているので近畿圏ではよく知られた食べものですが、もしかすると全国的にはあまり知られていないかも。
先ずは柿の葉寿司そのものについて簡単にご説明しますね。
柿の葉寿司めっちゃうまいーーーーー!!!
これはハマるしばくばく食べれる😭 pic.twitter.com/3GVUHATqc0
— *ami* (@teshi_ami) 2016年9月19日
柿の葉寿司〜〜!✨
美味しい👌🏻
吉野空気綺麗だった!!🍃
あっという間だったけど楽しかったな💕 pic.twitter.com/9Ex8wPQO9y— 華奈 (@8_candycandy) 2016年9月12日
柿の葉寿司は奈良県・和歌山県に伝わる郷土料理です。塩をした鯖や鮭などの魚の切り身と酢飯を柿の葉で包み、しばらく重しをして熟成させます。魚と塩とご飯を混ぜ合わせてしばらく発酵させて作るなれずしにルーツがありそうですね。駅弁で有名な富山の鱒寿司も作り方としては同じです。
重しをすることにより空気が抜け、また柿の葉には抗菌作用があると言われていることから保存食として奈良県の五條や吉野、和歌山などの山間部で食べられてきました。お祭りの時などのちょっとしたごちそうだったみたいです。
今では日持ちもするため奈良の代表的なお土産物となっています。吉野や葛城などの観光地では柿の葉寿司屋さんとしては大手のヤマト・たなかの看板が競争するかのように電信柱に掲げられ、また観光地から帰るときにちょうどいい絶妙な場所に広い駐車場を備えた店舗をそれぞれ構えているので、ついつい休憩がてら寄ってしまう人も多いのでは?
奈良県吉野町にある「ひょうたろう」
さて、ヤマトやたなか、あと平宗があちこちに店舗もあり、柿の葉寿司屋さんとしては有名ですが、「柿の葉寿司なら吉野にあるひょうたろうが一番おいしいよ。」という情報を知人からいただき、それは是非食さねば…とはるばる吉野山へ行ってまりました。
場所はこちら。
桜で有名な吉野山にひょうたろうはあります。近鉄吉野口駅からケーブルに乗って吉野山の山上駅へ。そこから徒歩で5分ほど、銅の鳥居のすぐそばのお店です。 吉野山へ行くと必ずといっていいほど通る場所ですね。お店はこじんまりとした風情のある建物ですよ。
吉野人気No.1のお店「ひょうたろう」で、吉野名物柿の葉すしを購入
12時半で今日の分売り切れらしい
取り置きの電話入れておいてよかった! pic.twitter.com/RKO5GMvMMu— クエスト (@questhayate) 2016年2月28日
ひょうたろう(奈良県吉野郡)「さば(12コ)」¥1.500
柿の葉寿司。吉野山に。花の季節で長蛇列。鮭<鯖がオススメとのこと。基本鯖のみ販売。10コ入に鮭(内5コ)が。シャリが旨。柔らかな甘みに塩気。柿の葉の香り。翌日食味落ち着く pic.twitter.com/AgBpK1Wr9k— 椀田 (@wander_v) 2013年4月10日
行かれたことのある方はご存知かと思いますが、桜の時期の吉野はそれはもう大変な人出。ひょうたろうでも行列ができたり、個数制限があったりもするようですが、今回お邪魔した夏の時期は吉野山を散策する人もまばらで、お店でもゆったりと買い物ができました。
品物を用意してもらう間、お店の奥さんと吉野のお話をしたりして、のんびりさせていただきました。桜の時期もいいですが、緑濃い夏の吉野もいいもんですよ。
「二日目だけでなく買ったその日もおいしい!」ひょうたろうの柿の葉寿司
ひょうたろうの柿の葉寿司には「二日目がおいしい」というキャッチコピーがあるようです。ですが、せっかく買って帰って食べるのを我慢することなどできませぬよ。
包装紙などにヒョウタンの絵が書いてあるのですが、ひょうたろうってどういう意味なんでしょうね。人の名前かと思っていましたがヒョウタンにも関係がある?
手触りのよい杉の木箱のふたを開けるとふわ~~っと柿の葉のいい香りが。柿の葉には抗菌作用だけでなく食欲増進作用もあるような気がしますね。
「ひょうたろう」について紹介がされているこちらのサイトでは柿の葉寿司を作る様子を見ることができますが、一つ一つ手作業で包んでるんですね。当たり前といえば当たり前ですが、春の時期なんか大変なんだろうなあ。
お店自体、個人のお宅の一階が店舗になっているようで、大きな工場で柿の葉寿司を作っている会社とはちょっと趣が異なります。ちなみに上のリンク先の写真に写っている奥さんには突然の雨の中、親切にしていただきました、ありがとうございます!
さてさて、肝心のお味ですが、いやはやほんとおいしかった!
いつもデパ地下などで買って食べる柿の葉寿司もあっさりとしておいしいのですが、ひょうたろうの柿の葉寿司はまったりと濃厚です。酸味や塩気も程よくあるのですが、特に熟成された魚の甘みが酢飯にからんで、お寿司をほおばると複雑な旨みが口の中に広がります。
そんなにいろんな種類の柿の葉寿司を食べてきたわけではありませんが、今までで一番おいしかったなあ…。
買ってきた当日に半分いただいて残りを次の日に置いておいたのですが、あんまりおいしいので朝起きてすぐパクパク食べてしまいました。二日目もおいしかったですが劇的に味が変化するわけではなく、えーと、一日目も二日目もとにかくおいしいです…!(←おいしすぎてあんまり細かく味わえてない。)
なかなか吉野山へ出かけるのはたいへんですが、お取り寄せもできますので電話してみるのもいいかもです。けど、ひょうたろうメインで吉野まで遊びに行くのもいいかな。