そろそろ夏も近づいてきたし、エスニックなものを食べてさっぱりしたいなあ、と思ったある日のお昼どき。
頭の中の食べ物屋さんリストをくるくるめくって「今日のランチはここ!」と決めたお店「待兼タイカレーArtistプリック」へ行ってきました。
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豊中市待兼山町にある「Artistプリック」
「Artistプリック」は豊中市待兼山町にあるタイ料理屋さんです。
場所はこちら。
阪急石橋駅から南へぶらぶらと歩いて5分ほど。国道176号線と171号線が交わる石橋阪大下交差点から入ってすぐのところにお店はあります。近くにコインパーキングもありますし、車で行っても便利な場所です。
交差点近くの自転車屋さんのお向かいのマンションに飲食店が3軒入っていて「Artistプリック」はその一番手前の角にあるお店です。
石橋阪大下交差点は阪大坂と呼ばれる坂の登り口にあります。阪大坂の先には大阪大学の豊中キャンパスがあり、阪大生が入学するとまず初めに通うことになる場所ですので、お店の前の通りはいつも大勢の学生さんでにぎわっています。
ですが、道を一本入ると待兼山町や清風荘の高級住宅街。大きな邸宅が立ち並ぶ静かな町です。
タイ料理、だけど新しいおふくろの味
開店した当時、「Artistプリック」は店名に「待兼カレー」とうたっているとおりタイカレーをメインにしたエスニック料理のお店でした。
もともとスパイスを扱う会社で働いていた店主さんが、タイやベトナムなどの本場で学んだエスニック料理と日本の食材・調理法を合わせて生み出した料理を提供されていて、カレー以外にもサテガイや自分でライスペーパーをお湯に浸して野菜を包んで食べるホントにフレッシュな生春巻きなどの一品料理も豊富にあり、どちらかというとゆっくりと居酒屋さん使いするような大人の雰囲気のする店でした。
ですが、阪大坂下はまさに学生街。もっと気楽にたっぷりお客さんに食事してもらおうと、あるときエスニックな定食屋さんへと生まれ変わりました。
そこで店主さんが教えを請うたのが、以前から食材調達に利用していた伊丹市公設市場にある「レストラン一番」!
ですので「Artistプリック」の店内には「レストラン一番」名物の黄色い短冊状の紙のメニューリストがあるんですね。
カレー類がワンコインで食べられるほか、豚バラ黒コショー焼き定食、スパイシー鶏唐揚げ定食、鶏もも肉バジルソテー定食など、おなじみの日本の定食屋さんのメニューにエスニックのテイストを加えた新しいおふくろの味が黄色の短冊に書かれて並んでいます。
今ではたくさんの学校帰りの学生さんがご飯のおかわりをしながら晩御飯を食べていってますよ。700円以上の定食はおかわり3杯までサービスです。(ワンコインのカレー類は大盛無料。)
もちろん、今まで通り一品料理を頼んでお酒を飲むのもありですよ。タイのビールはもちろん、タイ産のワインなども頼めるんです。
第1・3木曜日のお昼は「ワンコインカレーランチ」
もともとお昼の営業もされていましたが、2016年6月の第1・3木曜日から「ワンコインカレーランチ」と銘打って、ワンコインのカレーのみのランチが始まりました。
↑こちらは「グリーンカレー」500円。マイルドな味わいなんだけどやっぱりタイカレー!
さわやかな辛さがたまりません。個人的には食べ進むうちにコブミカンの葉が入ってると「今日はあたり」と勝手に思っています。ごはんが結構ボリュームありますよ。
↑そしてこちらは「グリーンカツカレー」500円。カツはチキンカツなんですがこの量!
「グリーンカツカレー」はお店のオリジナルメニューで、机の上に食べ方の説明が用意されています。
まず、スイートチリソースのかかったチキンカツをごはんと一緒に。そこへグリーンカレーをかけてグリーンカツカレーに。最後に少し残しておいたグリーンカレーへ揚げ麺をいれてカオソーイのようにカリカリとした食感を楽しむ。
一皿で三度おいしいグリーンカツカレーなんだそうです。
運ばれてきた時はその量にびっくりしますが、チキンカツなのでさっぱりしていて、普通のカツカレーのように重くないんですよ。淡路島産の地鶏をつかっているのでカツ自体もおいしいのです。
「ワンコインカレーランチ」の日はジュースがサービスで付いてきます。ワンコインなのにいいんでしょうか。ジュースの色もグラスもかわいくてきれい!
お店が建物の角にあるので窓が大きくとられていて、ランチは明るい雰囲気の中で食べられます。仕事がお休みのときなんかにビールなんか飲みながらゆっくりとしたいですね。
エスニック料理なのにおうちごはんのようにほっとする
冬になると「タイおでん」というメニューも登場します。具は普通のおでんなんですが、おだしが少しスパイシーで日本のおでんとは一味違います。
また、よくある定食屋さんのように調味料が机に用意されていますが、醤油は濃口醤油ではなくシーズニングソースというタイの醤油。それから塩ではなくお砂糖が。そしてお酢の中には唐辛子。
タイ族が水と田んぼを作る土地を求めて長い旅をする中で、大地に根差して生まれた料理は同じようにお米を主食に佃煮や漬物を添え、野菜の煮もの、炒めもの、味噌や醤油などの発酵食品を食する日本の料理ととてもよく似ています。しかし、中国南部から雲南省にかけて食される発酵食品、現在のタイやカンボジアが位置するインドシナ半島のハーブを使った料理、インドからマレー半島に広がる海域アジアのスパイス料理などがあいまって、多様な顔を持つタイ料理は、日本料理と似て非なりという特徴を持っています。
それこそが日本人にとって、馴染みの調味食材の中にも、香り高くキリリと際立つスパイシーさが広がるタイ料理の魅力でおいしさを感じさせるものとなっています。ArtistプリックHPより引用
日本の定食屋さんのメニューみたいなのにタイの風味がする、だけど、タイ料理を本場の味付けから日本人の口に合わせてマイルドにしている、というのともまた違う、新しいスタイルのタイ料理屋さんです。