最近、密かなラーメンスポットと化しつつある大阪北部の石橋・蛍池界隈。それぞれ個性的なラーメン屋さんが生まれては消え、そしてまた生まれ…。もう食べ歩くのが大変!
そんな中でも、店前の「油そば」という大きな看板に「油そばって何なの?」と呟かずにはいられないインパクトのあるお店があります。
今回はそんな「きりん寺 阪大前店」をご紹介します。
池田市石橋・阪大坂下にある油そば屋さん「きりん寺 阪大前店」
「きりん寺 阪大前店」は大阪府豊中市にあるラーメン屋さんです。
場所はこちら。
住所は豊中市ですが、道路挟んで隣はもう池田市ですよ。
阪急石橋駅から歩いて5分ほど。石橋阪大下交差点を入ってすぐのところにあります。大阪大学豊中キャンパスへ続く阪大坂の登り口、Artistプリックのお隣のお店です。
以前は「ラーメン桂」という少し前に阪大生だったみなさんを懐かしい気持ちにさせるお店のあった場所ですよ。
学生さんに大人気の油そばの専門店
「きりん寺」の店前には「油そば」と書かれたシンプルなのぼりがはためき、「油」と書かれた暖簾が下がり、お店の壁一面にも「油そば」の文字。阪大坂を歩くと嫌でも目に入るインパクトのある店構えです。
東京などでは昔から学生街中心に食べられているという「油そば」はいわゆる汁なし麺の一種です。「きりん寺」も、阪大前店以外にも関大前店や近大前店など、大阪の大学の前を中心に出店しているお店です。
「油そば」は大阪ではまだまだ知名度は低く、かくいうわたしも、少し前にはやった「台湾混ぜそば」みたいな感じなのかな? と思っていました。実は混ぜそば系がちょっと苦手でして…。
ですが、いつもお店の前は学生さんたちの行列でいっぱい。そんなにおいしいのかな? とずっと気になっていましたが、ある日の昼下がり、講義中で阪大坂を歩く学生さんが少ない時間帯を狙ってお店に入ってみました。
メニューはシンプル 油そば一択!
お店の中に入るとまず入り口左手の券売機で食券を購入します。
メニューはとってもシンプル。基本的には油そばのみです。
- 油そば :630円
- 半熟のせ:+100円
- 肉盛り :+200円
- 全部のせ:+300円
学生街らしく、学生さんは特別価格で油そばが500円です。そりゃ行列もできるよね!
また、麺の増量も可能です。半玉50円という感じ。
- 大盛(1.5玉) :+50円
- ダブル盛(2玉) :+100円
- トリプル盛(3玉):+200円
あとはサイドメニューとして、TKG(卵かけごはん)があるんですが、150円で食べ放題です。卵かけごはんが食べ放題ってどういうことだ…。
油そばは意外とヘルシーな麺料理でした!
さてさて。今回わたしはオーソドックスに油そば(トッピングなし)を頼んでみました。
どんぶりの中には茹でたての麺とチャーシュー、メンマ、それからたっぷりのゴマと刻みのり。とってもシンプルですが、なんだかおいしそうです。
そしてここが重要な点…。油そばを食べる際の唯一且つ最大のポイントは油そばが出てきたらとにかくすぐにラー油と酢をかけて混ぜること!
油そばは汁なし麺なので、テーブルに用意されたラー油と酢をかけ自分で味付けをして食べるのですが、麺が熱々のうちにまぜないとラー油と酢がうまく麺となじまないのです。
お店のおすすめはラー油が丼3周、酢が2周と、くどくならないのかな? と思わせる量ですが、実際に試してみると全然大丈夫! 脂っこく感じることはありませんでした。
ラーメンの味わい方には、スープの複雑な旨みを味わうものと、麺の食感や粉の風味を味わうものとあるかと思いますが、油そばはまさに麺を味わうラーメン。
ツルツルした弾力のある麺とラー油と酢のシンプルな香り。様々な具材と麺を混ぜ合わせ、口の中でいろんな味わいを楽しむ混ぜそばとも全然違うものでしたよ。
お店の張り紙によると、油そばにはこってりしたスープがないので、カロリーや塩分は普通のラーメンにくらべるとだいぶ少ないみたい。確かに一般的なラーメンを食べた後のような「あ~体に悪いおいしいもの食べちゃった!」という背徳感にも似た満足感とはちょっと違う食後感です。
スープがないので量が少なく見えますが(目の前に出てきた時は「え、これだけ?」と思うかもw)食べてみると意外と満腹になりますよ。
半熟卵と絡めるときっとさらにおいしくなるんだろうなあ。卵と油と酢といえばまさにマヨネーズの材料。乳化万歳!