仕事の合間にホッと一息つきたいよ~! と思ったある日のお昼どき。
頭の中の食べ物屋さんリストをくるくるめくって「今日のお昼ごはんはここ!」と決めたお店「お茶処 吉田」へ行ってきました。
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豊中市柴原町にあるカフェ「お茶処 吉田」
「お茶処 吉田」は豊中市柴原町にあるお店です。
場所はこちら。
大阪モノレール柴原駅前のロータリーを越えてすぐ、市立豊中病院の向かいにあります。
交通の便は良いところですが、車で行く場合は駐車場がありませんので、近くにあるコインパーキングなどをご利用くださいね。前の道路はかなり交通量が多いので少しの間でも車を止めるとけっこう肩身の狭い思いをしますよ。
看板もなく、店名もちょっと変わった不思議なお店
周りは大阪大学と病院以外はほとんど個人宅という住宅街ですが、中央環状線と国道171号線を繋ぐ病院の前の道路を通ったことのある方なら、水色のマンションの一階に看板のない小さなお店があるのに気づかれた方もいらっしゃるかも。
店の前にはメニューボードなどもありますし、ちらりと中をのぞくとイスやテーブル、奥にはお菓子のショーケースなどが見えるので、ケーキ屋さんかなにかなんだろうな、とは想像つくのですが、正直ちょっと入るのには勇気がいるかも…。
けど一度入ってしまうと、その居心地の良さと出てくるメニューのおいしさのとりことなってしまうお店です。
ちなみに「お茶処 吉田」という店名ですが、日本茶が出てくるわけでもなく、吉田さんがされているお店でもありません。店主さんにとってはきっとお店の名前なんか重要なことではないんでしょうね。
おいしいものがちゃんと食べられるお店
さて、そんなちょっとかわったカフェですが、出される飲み物や食べ物はいたってオーソドックスなものばかり。紅茶やコーヒー、トーストやサンドイッチ、そしてケーキや焼き菓子など。
ですが、そのどれもがものすごく普通のものなのにとってもおいしいんです。よくあるおしゃれなカフェのように「見た目はかわいいけど味も量もなんか物足りない…」というのとは違うんですよ。
例えばこちらの「ジャムバタートースト」のセット。
トーストって関西では一般的には6枚切りの食パンを使うことが多いのですが、なぜか昔の喫茶店などでは厚い目のものが出されていました。その厚みがなんだかちょっと贅沢をしているような気分になったものなのですが、最近は薄めの食パンを使っているお店が多く、ちょっと個人的にさみしいな…と思っていたんです。
ですので初めて「お茶処 吉田」でトーストを頼んで厚めの食パンが出てきたときは「店主さん、わかってはる!(標準語訳:わかってらっしゃる!)」と思ったものでした。
また、添えられているサラダの具材の組み合わせも、ほんの少しだけひねりが加えられています。写真のサラダもリンゴとコーンが入っていて、酸味と甘みが絶妙です。ニンジンのサラダにチーズが入っていたり、グレープフルーツが入っていたりすることもありますが、決して奇をてらいすぎることはありません。ドレッシングもおいしい!
そして、紅茶を頼むとポットでサービスされるのですが、3杯以上飲めるんじゃないかというようなたっぷりの量で大満足。もちろんミルクもそれに見合うようにたっぷりです。また、とても上手にいれてらっしゃって紅茶自体がおいしいのです。
こちらのラタトゥイユセットは、器にたっぷり入ったアツアツのラタトゥイユにトースト、サラダのセットです。
トーストの半分はチーズトーストになっていて、ラタトゥイユの甘めのトマト味と相性ピッタリ。けど、全部がチーズトーストだと重めになりますが、半分は普通のバタートーストなのでさっぱりいただけます。この心遣いがたまりませんね。
それから、食事のメニューを頼むと食後に「お茶菓子」が出てくるんです。これがうれしい!
例えばジャムバタートーストとドリンクのセットだと、こんなかわいいデザートまでついて合計で500円ほどなんです。なんというか、かわいらしさもあるのに、ボリュームもあってこのお値段。いいんでしょうか。
職人気質の女性店主がひとりで切盛りするカフェ
「お茶処 吉田」は10人も入ればいっぱいになるような小さなお店ですが、なにからなにまですべて女性の店主さんがおひとりで切盛りされています。
朝はモーニング、昼はトーストのほかにも、普通の食パンで鶏肉1枚をはさんだボリュームたっぷりのサンドイッチなど。それから、毎日数種類のデザートや焼き菓子を準備したりととっても忙しそうですが、紅茶はいつも熱々のポットで出されるし、トーストはいつもふわふわだし、決して大事なところの手を抜くことはされません。
きっと、店主さんは食べることが大好きで、自分が食べて満足するようなものを提供されているんだろうなあ、といつもお店に行くたびに思います。だから「なんか物足りない…」という気分にはならないんでしょうね。
また、元々は菓子職人の修業をされていた店主さん、年間通してその季節ごとのイベントに合わせたお菓子を用意したり、お菓子の催事でデパートへ出品したり、通常のカフェの営業以外にも精力的に活動されています。
毎日のお店のメニューも、25日のプリンの日はプリンが用意されたり、28日の鶏の日はチキンサンドがお得に食べられたり、他にもいろいろお楽しみがありますよ。
カフェ、でもなく喫茶店、でもなくやはり「お茶処」
住宅街にある「お茶処 吉田」ですが、すぐ前は大きな病院、近くには大阪大学もあり、来られるお客さんは老若男女様々です。
おひとり様の女子大生や病院の看護師さんたち、通院中の患者さんやお見舞いのご家族、研究者の先生や外国人の方、ある夏の日にはおじいちゃんとお孫さんがかき氷を食べに来られていました。
店内は大きな窓から外の明かりが入ってとても明るく、なんだかゆったりした気持ちになれます。
他のお客さんの会話を何となく聞いたり、店主さんと他愛のない話をしながら少しの時間を過ごしてお店を後にすると、なんだかふっと気持ちが軽くなるような気がして、仕事やなんかのもやもやも気が付けばなくなっているのでした。
こじんまりとして、けど人気のお店です。
ランチの時間帯に「どうしても食べたい!」と思われる方は予約をお勧めします。
また、病院の近くでもありますのでいろいろな方が来られます。
ですので、小さなお子様は入れません。ゆっくりお店の雰囲気を楽しめるようになったらどうぞ!