やっぱりフルームか…:ツール・ド・フランス2017 第5ステージ

いよいよ今年のツール・ド・フランス、最初の山岳ステージとなった第5ステージ。

今年の総合優勝候補たちはどんな調子かな~と思ってみていましたが、なんだか結局今年もフルームなのね…?と思わせる展開となりました。

そもそも山岳ステージって?

自転車ロードレース、特にツール・ド・フランスなどのグランツールと言われる20日前後の長期間にわたって行われるレースはとっても不思議なスポーツです

最終的には、期間中のタイム合計の一番少ない選手が総合優勝となるわけですが、出場している選手全員が総合優勝を目指しているわけではありません。なんだかよくわからないですよね…!

↑第5ステージのゴール直前の斜度はなんと20%…!

自転車選手の中にはいろいろなタイプの選手がいます。短距離走が得意なスプリンター、山を登るのが得意なクライマー、黙々とスピードを追及して走ることが得意なタイムトライアルのスペシャリスト、などなど。

グランツールにはそんないろいろな選手が出場し、またそれぞれの選手が活躍できるようなコースがいろいろ用意されています。

例えば陸上競技で言えば、100m走やマラソン、リレーなどの様々な種目を同じ試合で行っているような感じです。ほんと変なスポーツですね。

グランツールのコースは大きく分けて3つの種類があります。ゴールでスプリンターたちが競合う平坦コース、ピレネー山脈やアルプス山脈を登ったり下りたりする山岳ステージ、個人やチーム単位で純粋にタイムを競い合うタイムトライアル

前日リタイアしたカベンディッシュは純粋なスプリンターですので、平坦コースでは一番早くゴールしてステージ優勝をする日もありますが、総合優勝には絶対に絡みません。なぜなら、短距離走は得意だけど、山を登るのが不得手なので山岳コースで大きく遅れてしまうからです。

では、総合優勝はどうやって決まるのか。端的に言うと山岳ステージでのタイム差で決まります。

スプリントで勝負が決まるような平坦ステージでは、出場選手全員がほぼ同時にゴールするのでタイム差はあまり発生しませんが、山の上り下りでは、選手の体力・脚力や、チームの戦術によって、大きくゴールタイムが開くことがあります。そのタイム差の積み重ねで最終的な順位が決定するんですね。

つまり、今年初の山岳ステージである今回の第5ステージは、今後の総合優勝争いを占うステージとも言えるんです。

山岳ステージ初日からフルームが総合1位に

第5ステージ終了後の合計タイムが最も少ない総合1位はチームスカイのクリス・フルーム。すでにツール・ド・フランスで3度総合優勝を果たしている選手です。

総合1位となった選手には、その日の表彰式で黄色のジャージが授与されます。そして、次の日はそのジャージを着てレースを走ります。

総合1位が別の選手になれば、次の日からまた別の選手が黄色のジャージを着て走り、と通常は次々と1位の選手が変わっていくのですが、フルームは強すぎるので、一度イエロージャージを着てしまうとずっと着っ放しになっちゃうのですよね。

↑シャンゼリゼ大通りのど真ん中で、大勢の観衆の前でおもむろにメモを取り出してひたすら読み上げるフルーム。とにかく真面目そうな人です…。

ステージ優勝はイタリア人のアル

第5ステージで最後の斜度20%の坂道をひとりぐいぐい上りきって1位となったのは、アスタナプロチームのアル。ツール・ド・フランスのステージ優勝は初めてなんですね、ちょっと意外。

27歳になったばかりのアルは昨年は総合13位。十分経験も積めてきて、ほんとに強い選手ならそろそろ総合優勝にガッツリ絡んでも良さそうなところですよね。

ただ、個人的には昔から応援している同じチームのヤコブ・フグルサンクにも一度ツールの表彰台に上がってほしいところ…。アルが頑張り過ぎちゃうとヤコブが自分を犠牲にしてアシストにまわらざるを得ないので悩ましいのですよね…。アルファンの方、すみません。

ちなみに、ヤコブはオリンピックメダリストなんですのよ。ヤコブにも一度くらい黄色いジャージを着せてあげたい!

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大阪北部に生まれ育ったのんびり屋です。
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などなどを好き勝手につづっています。

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2018年度阪急電鉄阪急電鉄『ブログdeバーチャル駅長』コーナーで阪急沿線のことについて紹介するブログを書かせていただきます。

2017年2月20日、有名ブロガーさんが発行する合同メルマガ『EdgeRank』へ寄稿させていただきました!
また、ライターとして月刊誌『CHINTAI 近畿版』にて、地域情報を紹介させていただいています!