バッドロケーションがどう変わる?バルニバービの新店舗 The LOAF cafe(ザ・ローフ・カフェ)が豊中にできるよ!

大阪・梅田から日本海へのびる国道176号線、通称いなろく

そのいなろく沿いの石橋辺りで、最近レストランの改築工事が行われています。しばらく空き店舗だった場所なので、車で通るとな~んか気になっちゃうんですよね。

何ができるのかなあ、とちょっと調べてみると、2017年2月、新しいランドマークとなりそうなカフェレストランがオープンするようですよ。

今回はその新店「The LOAF cafe / LOAF Bakery(ザ・ローフ カフェ / ローフ ベーカリー)」のご紹介です。

豊中市清風荘にできる「The LOAF cafe / LOAF Bakery」

「The LOAF cafe / LOAF Bakery(ザ・ローフ カフェ / ローフ ベーカリー)」は豊中市清風荘にできるお店です。

場所はこちら。

お店ができるのは国道176号線沿いの豊中市と池田市のちょうど境目です。

京都と神戸を結ぶ国道171号線や中国自動車道からもすぐ。阪急石橋駅からも歩いて10分弱。交通の便はとてもいい場所です。

ですが、そばには広い駐車場を備えたローソンやauショップがあるものの、車で行きやすそうな大型店舗はそれくらい。どちらかというと、人が集まるにぎやかな場所ではありません。

幹線道路沿いではありますが、近くには自然豊かな大阪大学豊中キャンパスがあり、国道から一歩入ると閑静な住宅街が広がります。

「The LOAF cafe / LOAF Bakery」はベーカリー併設のカフェレストラン

以前は郊外にありがちな大きな回転寿司店のあった場所ですが、2016年の秋ごろからなにやら工事が始まり、何ができるんだろうと思っていたら、2017年の年明け、フェイスブックにこんな投稿が。

なんだか回転寿司店から、えらい雰囲気変わってるw

工事が始まったころから、近くではカフェに関する市場調査も行われ、「あんな広い敷地にカフェができるんだ!」とちょっとワクワクでした。最寄り駅の石橋はどちらかというと飲み屋さんが多い地域なんですよね。

「スタバみたいなお店ができるのかな? それともいよいよ名古屋で有名な喫茶店?」なんて思っていましたが、想像以上に本格的なカフェレストランのようです。

また、工事もかなり大掛かり。一階が駐車場、二階が店舗というファミレスによくある建物が建っていたのですが、一階の駐車場もなくしてしまう様子。国道沿いだけれども、国道からは直接駐車場に入れないという思い切ったリノベーションです。

ですが、そこまで思い切ったことをするには、理由があると思うんですよね。

実は店舗の入れ替わりの激しいバッドロケーション

「The LOAF cafe / LOAF Bakery」ができる場所は、実は以前からいろいろな飲食店ができては閉店し、を繰り返すような場所でした。

元々はファミリーレストランが長く営業していたのですが20年ほど前に閉店。その後、焼肉屋が2軒、焼き鳥屋、回転寿司店、そして今回の「The LOAF cafe / LOAF Bakery」なのです。

すぐ近くのauショップも実は数年前まではサイゼリヤがあった場所で、交通量の多い国道沿いなのに、なぜか飲食店が流行らない立地です。

とっても不思議なのですが、もしかするとその便利すぎるところが逆に難しい点なのかもしれません。

というのも、豊中市北部あたりの国道176号線は車道の幅が狭く、歩道も狭いため、すぐそばまで建物が迫っていて見晴らしがあまりよくありません。交通量も多いので、なんとなく車ではお店に入りにくい雰囲気なのですよね。

便利だけれども通過点というイメージです。

また、駅から徒歩圏内ではあるのですが、まわりは住宅街。お店のできる場所は、電車を降りた人たちが駅からの広い道を通り、そこからそれぞれ細い道へ分かれていく辺り。少し人の流れとは外れているんですよね。

「あそこはなにやってもあかん。」と近所の人たちが口をそろえて言う場所に、なぜ大規模な改修をしてまでお店を出すのか。

不思議に思っていたのですが、あるおもしろい記事を見つけました。「The LOAF cafe / LOAF Bakery」の運営会社である「バルニバービ」の社長のインタビューです。

レストランやカフェなど飲食店の経営や運営企画などを手掛けるバルニバービは、ほかの飲食事業者が注目していなかった、好立地とはいえない場所に出店する「バッドロケーション戦略」を掲げて成長を続けている。こうした戦略は、中心市街地の空洞化や過疎化に悩む地方の自治体にとっても非常に魅力的。滋賀県草津市の「草津川跡地テナントミックス事業」での新規出店など、公民連携のプロジェクトも相次ぐ。なぜいま、地方自治体との連携プロジェクトが増えているのか、その成功の要因は何なのか。佐藤裕久社長に聞いた。

情報源: 「好立地じゃなくても賑わいはつくれる」と、行政も気づき始めた | 新・公民連携最前線 PPPまちづくり

この「バルニバービ」という会社、まだ当時それほど注目されていなかった大阪の「南船場」にレストランをつくり、心斎橋という繁華街から近いにもかかわらずひっそりしていた地域が賑わうキッカケを作った会社なのですね。

好立地でないところにあえて出店し、人の流れを変えて新しい街を作ろう、というチャレンジをしているのだそうです。

今では自治体とも連携して地域の活性化に繋がる出店もしているのだとか。大阪の中之島公園にあるカフェレストラン「GARB weeks」や中央公会堂のレストラン「NAKANOSHIMA SOCIAL EAT AWAKE」も「バルニバービ」のお店です。

中之島公園といえば、10年ほど前までは少しどんよりした雰囲気の場所でしたよね。便利な場所なのに、あまり治安が良くない感じで近寄りがたいというか…。大阪都構想の影響もあったのでしょうか、今ではすっかりみんなが集まれる憩いの場所になっています。

元々中之島は大阪の中心地。便利な場所に美しい環境が整い、楽しいお店ができれば人が集まらないわけありませんね。

「The LOAF cafe / LOAF Bakery」は176号線沿いのランドマークとなるのか?

さて、そんな「バルニバービ」が新しくオープンさせる「The LOAF cafe / LOAF Bakery」。

お店の周囲は空港があったり、様々な高速道路などが交差する交通の要所。また「住みたい街」としてよく名前が挙げられる豊中ですが、その中でもお店が建つ清風荘は知る人ぞ知る高級住宅街。人が集まる素地は十分にあります

そして、今回の大掛かりな改築工事です。

以前の建物では、国道から直接入れる駐車場が一階にありましたが、そこをあえて店舗にしてしまい、店の表側は道行く人々の目を引くように演出されています。

新しい駐車場は、店前の交差点からいったん道を入ったところ。幹線道路から直接店へ入るより敷居が低くなり、不便なようでいてかえって入りやすいかもしれませんね。

店内は、道路沿いの一番目立つところがベーカリー。奥のレストランではそのパンをメインに、カジュアルなイタリアン・フレンチのメニューがいただけるようです。ランチは自家製パンが食べ放題なんだそうですよ!

店の裏手は緑を眺めながら食事ができるテラスになっていたり、2階にはなぜか卓球台が置いてあったりと、いろいろ楽しめる仕掛けがされているようです。

ダーツでもビリヤード台でもなく、なんで卓球台なんだろう。そうやって気になってしまう時点で、バルニバービの思うツボなのかしらw

「The LOAF cafe / LOAF Bakery」、開店は2月6日(月)

何をやってもアカンかった国道沿いの便利な土地、「The LOAF cafe / LOAF Bakery」がオープンした後、人の流れはどう変わるのかなあ。大掛かりな実験を見ているようで、ちょっとワクワクしています。

【追記1】

「The LOAF cafe / LOAF Bakery」の工事中の様子も少し覗いてきましたので、よかったらご覧くださいね。

石橋の国道176号線沿いにできる「The LOAF cafe(ザ・ローフ カフェ)」の工事の様子を見てきたよ

2017.01.22

【追記2】

「The LOAF Cafe(ザ・ローフ・カフェ)」がオープンしたので早速行ってきました! なかなか良いお店でしたよ。

何度も行きたくなる!The LOAF Cafe(ザ・ローフ・カフェ):豊中の国道沿いにできた広いテラスのカフェレストラン

2017.02.07

ABOUTこの記事をかいた人

大阪北部に生まれ育ったのんびり屋です。
わたしが実際に、

*訪れてみた場所・お店
*食べたり、使ってみたもの
*ぼんやりと思った気持ち

などなどを好き勝手につづっています。

さらに詳しいプロフィール

2018年度阪急電鉄阪急電鉄『ブログdeバーチャル駅長』コーナーで阪急沿線のことについて紹介するブログを書かせていただきます。

2017年2月20日、有名ブロガーさんが発行する合同メルマガ『EdgeRank』へ寄稿させていただきました!
また、ライターとして月刊誌『CHINTAI 近畿版』にて、地域情報を紹介させていただいています!