いきなりですが、海水浴って楽しいですよね!
ずっと大阪で生まれ育ったため、海水浴といえば芋洗い的なイメージしかなく、ほとんど海で泳いだ経験もなかったのですが、ある猛暑の夏、暑さに耐え切れずにたまたま出かけていた人の少ない浜辺で何となく泳いだところ、なにこれ、すっごく楽しい!といきなり海水浴大好き人間になりました。
それからは毎年海へ泳ぎに行くようになり、ある夏は日本海・瀬戸内海・太平洋を制覇して満足感を味わったりもしました。近畿地方万歳!
そんなわたしですが、海水浴初心者のころ、ちょっと悩んだのが海水浴の道具、特に濡れてしまったものをどうやって持ち帰るかということ。
水着やタオルぐらいでしたら、とりあえず家に余ってるレジ袋を持って行ったり、水着売り場なんかにあるかわいいビニールバッグなんかに入れればいいのですが、いつのまにか浮き輪だのシュノーケリングの道具だの、どんどん持ち物が増えてきて、手軽さとかわいさだけでは対応しきれなくなってきました。
そこで、今わたしが便利に使っているのが「バッカン」というもの。今回はその「バッカン」の便利さについてご紹介します。
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そもそも「バッカン」とは?
「バッカン」って普段あまり耳にしない言葉だと思います。
その由来は諸説あるようですが、軍隊でご飯を入れる入れ物「飯缶(麦缶)」のことをバッカンと呼んでいたから、という説が個人的になんとなくしっくりくる気がします。
例えばこういうの。
給食のときの「小さなおかず」なんかが入ってましたよね!
こういう四角くてどんどんものを入れちゃえる箱のことを「バッカン」と呼ぶようです。
建築現場や解体現場では、スクラップなどを入れる鉄製のコンテナのことをバッカンと呼びます。大きなものでは、産廃業者さんの車の荷台に背の高い箱型のコンテナが乗ってますよね、ああいうのです。
今回、海水浴のグッズ入れとしてご紹介するのは釣り道具でいうところのバッカンです。おそらく釣りをしない人にはあまり馴染みがないのではないかな…?
釣りの必需品「バッカン」は軽い・漏れない・かさばらない!
イチバン・エイト オリジナル「イッパッチ フタ付EVAバッカン 36cm 」
(今回ご紹介するわたしが使用しているものとほぼ同仕様の製品です)
釣りでいうところのバッカンは、釣り好きな人なら一つと言わず、複数持っているのも当たり前というほどメジャーな釣り道具のひとつです。
基本的にはコマセと呼ばれる魚を呼び寄せるための餌を入れるのに使われます。コマセは米ぬかやパン粉、オキアミ、サナギ粉(蚕のマユの中身!)などを混ぜて作るのですが、釣りをする現場でバッカンにそれらの材料をいれ、そこへ水を入れてぐちゃぐちゃと混ぜ合わせます。
そのような用途から、バッカンは防水性に優れていて、また車を停められるような安定した場所から防波堤や磯などまで運びやすいように軽くて丈夫なEVA(合成樹脂)でできています。そして、形がシンプルで、磯などの足元が不安定で危険な場所でも持ち運びや保管がしやすいよう機能的にです。
ですので、現場でコマセを作るのはもちろんですが、そこまでの行き帰りは物入れとして使えますし、またコマセを使わないような釣り人にとっても釣り道具を入れて運ぶのにとっても便利なのです。
そんな、「軽い・漏れない・かさばらない」釣り用のバッカンを釣りだけに使うのはもったいない!まさに、海水浴の道具入れとしてもピッタリの入れ物なのです。
実際の「バッカン」はこんなの
さて、「バッカン」って具体的にはどんなものなんでしょうか。バッカンにも海水を汲みやすいバケツ状のものや四角いもの、フタのあるものないものなどいろいろありますが、海水浴へ、特に車で出かける、という場合には四角い形状でフタの付いたものがおすすめです。
それではわたしが実際使っているバッカンでご説明しますね。
バッカンの外観・形・機能面など
こちらがそのバッカン。基本的には四角い箱に取っ手が付けられています。ただそれだけのものなんですが、一応スポーツ用品でもありますので結構機能的に作られているんですよ。
まず持ち手が持ちやすくできています。駐車場などから実際の釣り場まで結構距離を歩くこともありますので、重いものを入れても持ちやすいような握りになっていて、なおかつ持ち手をベルトで一つにまとめられるようにもなっています。
そのベルトを外すとこんな感じ。
持ち手をぱたんと内側へ倒すとバッカンの蓋に沿うような形状になっていて、例えば車の中なんかでもかさばらず、この上に何か他の荷物を置いても安定します。(バッカン自体は厚みはありますがEVA製ですので、上に何か重ねるときは形が崩れないよう、中身をいっぱいにした状態にしてくださいね。)
持ち手を外へ倒すとこんな感じ。わたしが持っているのは比較的安価なものですが、もうちょっとクラスが上の商品になると持ち手がバッカンの側面にピッタリ沿って邪魔にならないようになっていたり、持ち手をまとめたり外したりがワンタッチでできるパーツがついていたりします。海水浴の道具入れ程度であればそこまでは必要ありませんが、釣りの際は時合いを逃すといけませんのでね、スピード・安全重視です。
またストラップ付きのものなんかもあります。荷物の多い方や子どもさん連れの方なんかにはいいかも。
さて、バッカンのフタにスナップボタンが付いていますが、これは何をするものかというとこんな感じ。
フタは縦に開くようになっていて、そのフタを半分に折ってスナップボタンで留められるようになっています。これにより、フタを半分だけ開けて中のものを出し入れしやすくなりますし、また全開にしたときもフタが足元で邪魔になりません。細かいことですが、下側になるスナップボタンの下に指を入れられるような空間が作ってあり、ボタンのつけ外しもしやすくなっています。
またフタのファスナー自体もコマセエサが挟まっても使いやすいように滑らかで動かしやすいものがついてます。また、持ち手の付け根に渡してある細長いパーツはタオルホルダーだったりします。何かちょっとしたものをひっかけておくのに使えますよ。
バッカンの内部・容量など:バケツ代わりにもなるんです
ではいよいよバッカンの中の様子です。
わたしの持っているバッカンは横幅36cmほど、縦・高さが25cmほどの大きさのものです。その中に入っていたのは全部でこんな感じ。
2人分のビーチサンダル、2人分のマリンシューズ、ピクニックシートが2枚(1枚は分厚め)、大人用のけっこう大きめな浮き輪、シュノーケリングのセット、そして去年から入れっぱなしだった日焼け止めクリーム…。コンパクトに見えて結構入ってました。
実際はさらに2人分の水着やバスタオルなどが入ります。2人での海水浴ならこの容量で十分、家族の多い方なら大きめのサイズにするか、思いきって2つ同じ物を揃えてもいいかもしれませんね。もしかすると小さめ2つのほうが、車の中でかえって片付けやすいかも。また中に着替えを入れておいて、男女それぞれ着替え場所へバッカンごと持っていくと楽かもですね。
バッカンの中はコマセエサを入れても手入れがしやすいように表面加工がされています。また角が丸くなっていて小さなゴミもたまりにくくなっています。もちろん水が漏れることもありません。
海へ行くまでは海水浴の道具を入れて。海についたら着替えや飲み物などを入れてそのままビーチへ。泳ぎ終わったら濡れた水着や道具、タオルなんかもじゃんじゃん入れて。家に帰った後はバッカンをバケツ代わりに道具をジャブジャブ洗うことだってできますよ。
そして、シーズンが終わればそのままバッカンに海水浴道具を一式入れて物置へ。次の夏の海水浴前日に「あれ、浮き輪どこにやったっけ?」なんて家じゅうあれこれ探すこともなくなりますね。
もうバッカンなしでは海水浴には行けない…
そんなこんなで万能釣りグッズでもあり他にもいろんな使い道がありそうな「バッカン」。いろんなグレードがありますので値段もいろいろですが、大体2,000円ぐらいから買うことができます。普通のビニールバッグに比べたらこの高機能でこの金額ってちょっと考えられませんね。
唯一の難点といえば、見た目があまりかわいくないところでしょうか。コマセ釣りはどちらかというとおっちゃんたちが好む釣りですのでどうしても、ね…。ですが最近はシマノやダイワといった大手の釣り具メーカーも若い人を意識してシンプルでおしゃれなデザインの製品をだしているのでいろいろお気に入りを探してみてくださいね。
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釣りに馴染みのない方は釣り具屋さんってどんなところなのか想像もつかないかもしれませんが、釣りの道具だけでなく川や海に関するアウトドア用品も扱っているので一度覗いてみるのも楽しいですよ。海や川のそばだけでなく、街中や郊外の幹線道路沿いに大型店舗があったりするのも意外な特徴です。