カルビー・サッポロポテトの歴史【牛乳がけ 序章】

みなさん、スナック菓子はお好きですか?

日本でスナック菓子の王者といえば「カルビー」ではないでしょうか。「かっぱえびせん」に「ポテトチップス」、最近ではグランカルビーなる高級路線のお菓子なんかもあったりして侮れません。阪急うめだ本店で並んで買うスナック菓子ってどうなんでしょう!(阪急のオンラインショップでも買えるようですが…。)

そんな数あるカルビーのスナック菓子の中でも、ちょっと影が薄いかもしれない「サッポロポテト つぶつぶベジタブル」。みなさん、最近「サッポロポテト」食べましたか?

「サッポロポテト」はどちらかというと小さなお子さん向けの商品かもしれませんね。コンビニなんかでスナック菓子を買うときはついついビールに合うか合わないかで選びがちですが、はっきり言って「サッポロポテト」はビールにはちょっと…。けど、充分に大人なわたしもけっこう定期的に「サッポロポテト」をいただいています。ある秘密の食べ方によって…。

今回はそんな身近なようでちょっと遠い存在の「サッポロポテト つぶつぶベジタブル」についてご紹介します。

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知ってるようで知らないカルビーの歴史

まずはサッポロポテトの製造販売元のカルビーについて…。

「カルビー」はもともと広島にあった製菓会社で、1955年(昭和30年)に「松尾糧食工業株式会社」という社名から「カルビー製菓株式会社」へ変更されました。

その頃の「カルビー」では、当時は手に入りにくかったお米のかわりに、アメリカから大量に輸入されていた小麦をつかってあられをつくり、「かっぱあられ」として販売していました。

「かっぱあられ」には「鯛の浜焼きあられ」、イカ風味の「いかあられ」、あられをスティック型にした「かっぱの一番槍」などいくつか種類があったようですが、会社のあった瀬戸内地方で馴染みのある小エビをいれることにより最後の「かっぱあられ」である「かっぱえびせん」が1964年(昭和39年)に生まれました。

「かっぱあられ」のかっぱの由来は、当時パッケージデザインに使われていた清水崑さんのかっぱのキャラクターからきているそうです。特に味には関係ないんですね。 

「カルビー」という会社ができた当時はまだまだ戦後の食糧難の時代。実はカルビーの社名の由来は、当時日本人に不足しているとされていたカルシウムビタミンB1からきています。「かっぱえびせん」は、小麦のあられに新鮮な小エビを殻ごといれることにより、おいしくて体にいいおやつができるのでは、という発想から生まれたお菓子だったのですね。

サッポロポテト誕生の知られざる秘密

「やめられない、とまらない」の印象的なCMソングでカルビーを一躍有名にした「かっぱえびせん」ですが、1972年(昭和47年)、その姉妹品として「サッポロポテト」が登場します。スティック状の小麦粉あられという意味で「サッポロポテト」は「かっぱえびせん」に近いお菓子なんですね。

1972年は札幌オリンピックが開催された年。北海道が名産地のジャガイモを使った「サッポロポテト」の名前に札幌という地名が入っているのもそういう時代背景があるのかもしれません。

サッポロポテトのパッケージ

札幌オリンピックと関係があるような、ないような…

ところで、「カルビー」というと「ポテトチップス」や「じゃがりこ」などのジャガイモを使ったお菓子をイメージされる方も多いかもしれませんが、実はカルビーでジャガイモを原料にした最初の製品が「サッポロポテト」だってご存知でしたか?

日本でポテトチップスといえばカルビーというくらい「ポテトチップス」はカルビーの看板商品です。ですが、発売されたのは「サッポロポテト」よりも3年遅い1975年(昭和50年)なんです。ちょっと意外ですよね。現在も販売されているカルビーの全商品の中でも「サッポロポテト」は「かっぱえびせん」に次いで2番目に歴史のある商品なんです。

かつてはその名もずばり「カルビーポテト丸」という馬鈴薯運搬船がありました。カルビーポテト株式会社というジャガイモに関わる諸々を専門的に扱う会社の船で、北海道から鹿児島へジャガイモの品質を保ったまま運んでいたそうです。

「サッポロポテト」の今

「サッポロポテト」といえば、通常の緑のパッケージ以外に黄色いパッケージの「サッポロポテト バーベQあじ」がありますよね。こちらも「ポテトチップス」発売の前年に売り出された歴史のある商品です。

ローソンのPB商品のサッポロポテト

ローソンのPB商品「おやつごろ」仕様パッケージは白い

「サッポロポテト」と名の付くお菓子が2種類もありますし、昭和の人間的には「かっぱえびせん」、「ポテトチップス」に並んで「サッポロポテト」はカルビーの三大ブランドのひとつだろうと勝手に思い込んでいたのですが、カルビーの公式サイトに行って愕然としました。

ブランドサイトの欄に「サッポロポテト」なかったー!

公式サイトに「ブランドサイト」が用意されているのは

  • ポテトチップス
  • じゃがりこ
  • かっぱえびせん
  • じゃがビー
  • シリアル

の5種類でした。サッポロポテトがない…。

「じゃがりこ」が発売された1995年(平成7年)、すでに大人だったわたしとしてはまさにジェネレーションギャップとでも言いましょうか…。

「じゃがビー」なんて北海道みやげにいただく「ジャガポックル」のパチモン(にせもの)やろぐらいに思っていたのですが、いつの間にそんな市民権を獲得していたのですか。

「野菜スナック」ブランドの一商品として…

「サッポロポテト」は公式サイトでは「野菜スナック」と呼ばれる一群にカテゴライズされています。

「さやえんどう」、「ベジたべる(旧グリーンスナック)」、「焼きもろこし」などの野菜を原料にしたお菓子の中の一種類、という位置づけのようです。考えようによっては自然な分類ですね。(「チーズビット」がそこに含まれているのがやや解せませんが、おそらくコーンが原料のスナックだからなのでしょうね。)

発売当初は「サッポロポテト」という名称でしたがその後「サッポロポテト つぶつぶベジタブル」と変わり、いわゆるジャンクなスナック菓子というものとは異なる子どもが食べてもおいしい健康的なおやつということのようです。その点、「カルビー」の日本人に必要な栄養を、という原点に基づくお菓子なのかもしれませんね。

健康的なおやつをさらに健康的に食べるには牛乳とともに

さて、そんなこんなでカルビーの長寿スナックの一つである「サッポロポテト」についてご紹介してきましたが、冒頭でも触れたとおり、ある秘密の食べ方で大人のわたしも今もいただいております。その秘密の食べ方とは牛乳と一緒にいただくというもの。

長くなりそうなので詳細は別の記事にさせていただきますね…。是非みなさんにもお試しいただきたいです。

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大阪北部に生まれ育ったのんびり屋です。
わたしが実際に、

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*ぼんやりと思った気持ち

などなどを好き勝手につづっています。

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2018年度阪急電鉄阪急電鉄『ブログdeバーチャル駅長』コーナーで阪急沿線のことについて紹介するブログを書かせていただきます。

2017年2月20日、有名ブロガーさんが発行する合同メルマガ『EdgeRank』へ寄稿させていただきました!
また、ライターとして月刊誌『CHINTAI 近畿版』にて、地域情報を紹介させていただいています!